写真集を届ける#写真集販売

写真集「弁造 Benzo」のオンラインサイトを立ち上げた直後からありがたいことに注文が入り始めた。自分の著書を自分で販売することははじめてのことなので、開設後にいただいた注文数の数が多いか少ないのかわからないのだけれど、僕が想像していた数以上となっている。こうして弁造さんの「生きること」が見知らぬ誰かの元にたどり着くと思うと、感慨深い気持ちになる。弁造さんが生きていたら、何と言うだだろうか。

また、すでに先行でお送りした幾人かの方の手には渡っていて、風の旅人の佐伯剛編集長や、敬愛する写真家の山下恒夫さん(1月26日には恒夫さんと銀座ニコンサロンで19時からトークイベントも予定している)、写真研究家の鳥原学さんなどからは驚くほどの高評価をいただいた。この評価が適正なのかどうかはさておき、今回の写真集は、構成を決める写真のセレクトや編集については僕自身が行なっている。ひたすらという言葉しかないぐらい自分が撮った写真を見つめ続けた。なので、途中からはある意味、麻痺してくるというか、何が良いのか悪いのかすらわからなくなってしまった。それでも作業を止めるわけにもいかないので、何かしら理由をつけて編んでいくしかなく、手探りとしか表現できない作業だった。この手探り感は結局、完成しても続き、先に上げた写真の目利きの方々に見てもらう際も恐る恐る感が否めなかった。今回いただいた高評価はありがたい気持ち半分、まるで人ごとのような不思議な感じさえする。

今後、注文いただいた方々にぞくそくと写真集が届くことになるが、それぞれの方々の眼にはどのように映るのだろう。

それぞれの立場、生きてきた経験、様々な要因がその人の感性を作り上げていく。言うなれば、人は皆、自分の人生を作ってくれた背景でものを見て、考え、感じ取っているのだろう。だから、人はそれぞれ、ものの見方、感じ方が異なる。そこに「弁造 Benzo」が届く。頁をめくる人の胸のうちに何が生まれるのだろうか。それを僕が直截的に知ることはできないのだろうけれど、弁造さんを通じて、僕の中にたくさんの気づきが生まれたように、弁造さんの日々の質感を感じてくれた人にも大切な何かが生まれてくれると本当に幸せだと思う。

写真集販売の専用サイトはこちらになります。仕様等についても紹介しております。どうぞご覧ください。

奥山淳志写真集「弁造 Benzo」について

 

 

 

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