新年あけましておめでとうございます。
大晦日と同じようなことを書いてしまいますが、今年はいよいよ写真集「弁造 Benzo」の発売と、この写真集を下敷きにして、弁造さんが残した絵とエスキースから、一人の生き方を考える「庭とエスキース」展が1月24日より銀座ニコンサロンで始まります。これまでも準備を続けてきましたが息切れすることなく、充実した展示となるように頑張っていきますのでどうぞ宜しくお願いいたします。
また、このブログでひたすら書き続けてまいりました写真集「弁造 Benzo」のご注文をいただくためのサイトを開設いたしました。
ご興味のある方はご覧いただき、ご検討をお願いできますと幸いです。リンクはこちらとなります。
僕が暮らす岩手の新年は昨日こそ気温が上がって雨っぽい雪が振りましたが、今日はちゃんと冷えて岩手らしい美しい新年を迎えています。
昨日の朝、雪景色を見ていると弁造さんと一度だけ大晦日から新年を過ごしたことを思い出しました。
弁造さんの丸太小屋で迎える新年は、とくに飾り立てもなく、新年らしい雰囲気はありませんでしたが、二人と一匹でのんびりと過ごしました。
弁造さんは書き損じた年賀状の10枚ほどの束を見せてくれ、「ほれ、宛名と逆さに挨拶と挿絵を書いてしまったんじゃ。何回か間違えてこりゃいかん、ただそうとして確認するんじゃが、知らん間にまた逆さにして書いてしまってな。こりゃあ、もうボケじゃボケ。わしゃあ、もう来年は年賀状書かんぞー」と笑っていました。とても懐かしい記憶です。
今月からどのようにして、弁造さんが皆様の胸に届くか、今からとても楽しみにしています。
「おーい、あんたみたいな犬好きが見たら卒倒するじゃろうと思って、昔に着た犬のコートを残しておいたんじゃ。昔の北海道ではな、犬は食料と毛皮だったんじゃ。どうじゃ、もうびっくりして卒倒するじゃろう」。弁造さんは、とてもいたずら好きな人でした。