今朝も8時半よりサンエムカラーさんの京都印刷工場にて、本番印刷が始まった。ページ数が352ページとういうことで印刷台数も40台以上。なかなかの大仕事となっている。
それでも昨日は熟練の職人さんたちのおかげで微調整程度でスムーズに進み、約半数を越えることができた。この調子でいけば今日中に印刷を終了できそうだ。
調整は主に色の転びと濃度が中心。オリジナルプリントを見なければ十分に綺麗な仕上がりだが、今一度オリジナルプリントと見比べ、インキの足し算引き算を行なって本当に微妙な調整を施していく。
その結果、刷り出しには狙っていた濃度や色がじわっと浮き出るように表現されていく。この感覚は暗室で引き伸ばし機を調整して、狙いのプリントに仕上げていく作業に限りなく近い。現場の職人さんたちがプリントを始めたらあっという間に上手くなるに違いない。
それにしても印刷の仕組みや技術はもちろんだが、たとえ紙一枚だとしてもモノとして立ち上がってくる感じは実に興味深い。
どこまでいっても僕たちが肉体を捨てられないように、かたちあるものの強さはすごいなって感じる。
デジタルではなく、僕が今もフィルム写真を撮り、暗室でプリントするという作品作りを続ける理由もそこにあったりする。